部下の個人目標の作成は色々と考えさせられる
今の会社では人材育成を目的とした半年単位での目標作成と管理を行っており、期初は常に部下の半期目標設定で頭を抱える時期になる。評価(昇給)に影響がある為、会社目標達成と個人成長の両方を実現させる必要がある。
管理職業務の中で責任の重い業務の一つでもある。
通常業務を行いながら部下とヒヤリングを行う為、年間を通しても相談される時間が増え、自分の作業を消化する事が難しくなる。
ただ今期は目標作成も回数をこなすと徐々にコツを掴めるようになってきたので
実際にやってきた事、経験した事を整理したいと思う。
■自分で目標設定ができる人材は少ない
傾向として大きく2つのパターンに分かれる印象だった。
①自分成長のみで会社目標を無視
②何をしたら良いのか分からないので手伝ってもらう
①は即戦力の中途入社組、自分勝手な人材に多く見られる傾向がある。
僕の中では他者視点が弱く目的理解が低い人と捉えている。
話を聞くとそもそも評価の必要性を理解せず、とにかく自分が成長したら昇給すると思っている。新人であればそうかもしれないが、入社2~3年目位になると考える幅をチームという視点に広げる必要がある。
会社に属していれば成長の評価は他者がするのが普通だと思う。フリーランスや派遣も派遣先の顧客が評価するはずだ。
その為、自分が優秀と思っても実は優秀ではなかったりする。評価されないから転職するという人材はここに当てはまる人が少なくともいる。そういう人材と働いて実感した。
目標作成の対策としては、当たり前の事だが会社目標と自分の目標を擦り合わせる事が重要だ。特にエンジニアは技術力向上の目標を設定する人が多いが、業務で使う事がない技術を高める事を目標にするなどが良い例だ。技術力を高める事に対して否定するつもりは全くない。ただ自分視点しかない場合、会社の方針と全く関係ない内容であれば評価ができないし、他者も仕事で評価はしにくいと思う。
そこで目標をクリアする事で自分がどのようになって、チーム・会社にどのようなメリットになるか言えるようにならないとスタートラインに立てないと思う。
②若手と中堅以上で言われた事はやるが指示待ちタイプがここに当てはまる印象だ。自分の中で先々何に取り組みたいかなど考えがない為、会社で提示しているキャリアプランを提示してコーチングで導こうとしても効果は出ないのでティーチングをするしかない。ある程度、管理者が答えを示していく必要性がある。
管理者が目標作成のサポートで注意しないといけないのが、本人が責任を持たない事がある。決めたのは管理者であって自分ではないと思っている人もいて、そのような人はまず実行しない。目標の進捗を聞いても、そもそも設定目標を忘れかけている為、会話がスムーズに進まないか、できるのレベルが低い為、自己評価が高い傾向でもある。
■まとめ
管理者は本来②のような人達の評価は厳しくしなければいけないが、人手不足の職種になると会社を辞められると困るという理由から甘めの評価にして勘違いをさせるケースも増えてきている。管理者は離職率も評価の項目に含まれている場所が多いのある。
こうなると優秀な人材から流出していく流れになり、残る人材の質が下がり組織が衰退していく。当たり前の事ではあるが生産性向上が近年求められている時代なので、ただ目の前の仕事をこなすのではなく、目的などしっかり理解した上で取り組めるようになる事が必須になってくると思う。