未経験からエンジニアを目指す転職者の傾向

ここ数年、転職市場の盛り上がりの影響で各社人手不足のようでITエンジニア採用は経験者だけでなく未経験者も受け入れる企業が増えている。

僕のいる会社でも同じように採用をしているが、未経験者の面接をしていて求職者に共通の傾向がある。

■サービス業からの転職が多い

未経験者での応募の7割は飲食・小売りの接客、介護士、保育士など比較的残業が多くシフト勤務で働く人が中心になっている。7~8割程度は勤続2年以内が目立つ。

転職理由の7~8割は、残業が少なく土日祝休みのライフスタイルにしたいという人が多くほんとうにエンジニアになりたいのかが不明確な方が多く存在する。そもそも仕事内容を調べたのかという人も多く存在している。その時点で前職でどのようなスタンスで働いていたか分かってしまう為、仕事内容を調べるだけでなく本などを使って少しでも技術を学ぶなど事前準備の習慣がないと入社してからエンジニアとして働く事が辛くなると思う。


25~30歳程度の男性で多いのは結婚のタイミングで考える人が多い。

異業種転職の為、前職で400万程度の収入がある人は大幅な年収ダウンの現実を受け入れる事ができるかが転職のポイントになると思う。
転職して1年目は立ち回りが上手い新卒と実務レベルは変わらないので年収もそのレベルだ。
もちろん社会人経験があるので、技術をしっかり学び仕事に活かせれば2~3年位あれば前職の年収に追いつくか追い越す。

店長、リーダーなど部下マネージメント経験のある人も多くいる為、自分の役割をしっかり理解して仕事ができるかがポイントだと思う。

メンバークラスに階層を落として働く事は考え方含め柔軟性が必要になる。
年齢で上下を決めたり、感覚で物事を進めてきた人はストレスに感じると思う。

女性の場合、事務職と同時に進め倍率が高いのと経験がなくて決まらずに妥協してオフィスワークだと思って目指す方が多い。
その為、素養があって内定を出しても辞退する方が多い印象。

発達障害と思われる人が増えた

経験者も含め10名に1名程度の割合でADHDアスペルガー症候群ではないかと思われる方に会う。
専門分野については優秀で頭の回転が速い人(高学歴が多い気がする。)、
組織のルールに合わず自分が正しいと思っている人に分かれる。

僕は専門家ではないが、部下に上記の後者タイプがいた為、
マネージメントを学ぶ一環で発達障害に関する本を読み漁り多少なりとも知識はあると思う。

彼らの傾向としては、ストレスに弱い人が多く、自分が嫌だと思う事は頑なに拒否をする特性がある。

一種の防衛本能だと思うが、攻撃性も強い為、チームの仲間からすれば常に自分の権利を主張する人にしか見えない為、理解がないと配属して2~3日で嫌われる。

アスペルガー症候群の方は、逆で具体的な表現が多く、抽象的な事を理解するのが難しい。
ADHDと思われる方は、抽象的な表現が多く、具体性に欠ける発言が多く話が違った方向へ飛ぶ事が多い。

面接で質問する時は、具体・抽象的な表現を交ぜながら質問をする為、回答時に反応が出やすい。人のよっては準備をしてきてしっかり答えられる人もいるが、マイペースな方が多い為、面接以外の時間の立ち振る舞いで分かるケースも多々ある。

■まとめ

いずれにしても未経験からエンジニアに転職をするのであれば、少なくとも動機が必要だと思う。
特に「手に職」という方も多いが、プログラミングは既に手に職ではない気がする。
小学生も学び始めるので一般教養になりつつある。

転職を否定するつもりはないが、
プログラミングはソフトウェアを開発する為の手段の一つだ。
その職で何をしたいのかなどもう少し目的を意識しないと仕事のギャップに耐える事ができず長続きしない。

辛いなら退職すれば良いという風潮にはなっているが、根本的な解決にはならずフリーランス、人材紹介のブログ記事の良い部分を端的に捉えた経験が浅い人を鴨にして彼らはそれで儲けている。

ネット情報の良し悪しに惑わされず自分で覚悟を決める事が後悔しないのではないだろうか。